Photo: Daiki Miura
東京 9月6日(水) 渋谷 CLUB QUATTRO
オーストラリアの新世代“パンク・ロックンロール・バンド”、アミル・アンド・ザ・スニッファーズの初来日公演の初日を観た。欧州ツアーから間を空けずに決行しただけに、勢い止まらずのパフォーマンスであった。
勇壮なSEをバックにエイミー・テイラー(vo)、ブライス・ウィルソン(ds)、デクラン・ マーチンス(g)、ガス・ローマー(b)の4人が、にこやかにステージ登場。ブラック・サバス、ガーゼ、ハード・オンズなど、様々なTシャツの満員の観客の大歓声に迎えられたエイミーが軽くあいさつをしてライヴがスタート。前のめりのキラー・パンク・ロック・チューン「Control」「Freaks To The Front」「Got You」が間髪入れずに連発され、僕を含めて観客はいきなりノックアウトである。以降、3曲続けてMCを入れる感じでライヴは進む。
アミル・アンド・ザ・スニッファーズの曲の基本がブラック・フラッグの流れを感じさせるパンク・ロックだと、あらためて思った。ベースの音が期待以上にヘヴィで、ドラム・ビートのパワーも五割り増し。男性演奏陣3人がとるコーラスもバッチリだ。エイミーのヴォーカルもアルバム以上にナチュラルで思い切りが良く、“はすっぱ”なようで生々しいハードコアな熱唱を聴かせる。
ステージングもけっこうシンプルで、ほぼ歌と演奏に徹したストロング・スタイルのライヴである。それだけにちょっとした“動き”に目が奪われる。5曲目のキャッチーな「Security」では、デクランとガスの弦楽器隊が見つめ合ったかと思ったら突然キス。後半には、MC多めのベースのガスが突然トイレに行くハプニングも。そういうズッコケ具合がまたアミル・アンド・ザ・スニッファーズらしい。彼のいない数分間、残された3人はパーティ・ソングみたいな曲を披露。母国の国民的カントリー・シンガーであるスリム・ダスティの「Dancan」のカヴァーとのことだ。
例によって露出度高めの服装ながら、エイミーも意外と派手なアクションをしないパフォーマンスだった。歌の世界に入り込んでいるかのように感情にまかせた動きで、時に、ステージに突っ伏して激しくヘッドバンギングも。ある意味、ストイックにすら感じた。“イントロ”が長い「Starfire 500」では、歌が始まるまでのユニークなダンスに目が釘付けだ。まるでトレーニングしているかのように両腕を駆使した動きも独特で、力こぶを見せつけてくれるシーンも印象的だった。
ライヴの後半は多彩な曲を続ける。キック・ドラムと共にベーシストが太い声の「オイ!オイ!」の掛け声を続けて観客とのコール&レスポンスを繰り返した後には、長めの曲の「Some Mutts (Can't Be Muzzled)」。そして本編ラストの18曲目は、セカンドの異色曲「Knifey」。スローで静かめなパートがポイントのこの曲がライヴでハマっていたところにも、このバンドのポテンシャルを感じた。熱烈なアンコール要請の拍手と声援に応えてメンバーが再登場し、初期のEPの短いパンク・ロック・ナンバーを2曲続けて終焉。
終始エイミーは、上半身は水着と思しきブラ、下半身は短い“腰巻”で隠す服装で攻めた。本編途中で観客にヒップを振りもしたが、セクシーであることを強調せずに健康的ですらあった。アンコール最後には“腰巻”をまくり上げ、面積小さめのショートパンツかビキニ水着に包まれたヒップを披露する“サービス・ショット”。実にクールであった。
トータル70分弱。でもいい意味で長く感じたほど濃い胸のすくライヴ・パフォーマンスだった。アミル・アンド・ザ・スニッファーズ、ここ日本でももっとでかくなることも確信した。
Text by 行川和彦
ストレートでピュアなパンク・サウンドを継承し、フー・ファイターズ、ウィーザー、キング・ギザード・アンド・リザード・ウィザード、スリーフォード・モッズをも虜にしたオージー・パンクスの星、アミル・アンド・ザ・スニッファーズ待望の初来日、いよいよ本日は大阪公演! 当日券も発売!
大阪 9月7日(木) 梅田 Shangri-La
OPEN 18:00 / START 19:00
前売¥6,000(スタンディング、ドリンク別 )
Information:
https://smash-jpn.com/live/?id=3905
[問い合わせ番号]
大阪公演:SMASH WEST(06-6535-5569)
東京 9月6日(水) 渋谷 CLUB QUATTRO
オーストラリアの新世代“パンク・ロックンロール・バンド”、アミル・アンド・ザ・スニッファーズの初来日公演の初日を観た。欧州ツアーから間を空けずに決行しただけに、勢い止まらずのパフォーマンスであった。
勇壮なSEをバックにエイミー・テイラー(vo)、ブライス・ウィルソン(ds)、デクラン・ マーチンス(g)、ガス・ローマー(b)の4人が、にこやかにステージ登場。ブラック・サバス、ガーゼ、ハード・オンズなど、様々なTシャツの満員の観客の大歓声に迎えられたエイミーが軽くあいさつをしてライヴがスタート。前のめりのキラー・パンク・ロック・チューン「Control」「Freaks To The Front」「Got You」が間髪入れずに連発され、僕を含めて観客はいきなりノックアウトである。以降、3曲続けてMCを入れる感じでライヴは進む。
アミル・アンド・ザ・スニッファーズの曲の基本がブラック・フラッグの流れを感じさせるパンク・ロックだと、あらためて思った。ベースの音が期待以上にヘヴィで、ドラム・ビートのパワーも五割り増し。男性演奏陣3人がとるコーラスもバッチリだ。エイミーのヴォーカルもアルバム以上にナチュラルで思い切りが良く、“はすっぱ”なようで生々しいハードコアな熱唱を聴かせる。
ステージングもけっこうシンプルで、ほぼ歌と演奏に徹したストロング・スタイルのライヴである。それだけにちょっとした“動き”に目が奪われる。5曲目のキャッチーな「Security」では、デクランとガスの弦楽器隊が見つめ合ったかと思ったら突然キス。後半には、MC多めのベースのガスが突然トイレに行くハプニングも。そういうズッコケ具合がまたアミル・アンド・ザ・スニッファーズらしい。彼のいない数分間、残された3人はパーティ・ソングみたいな曲を披露。母国の国民的カントリー・シンガーであるスリム・ダスティの「Dancan」のカヴァーとのことだ。
例によって露出度高めの服装ながら、エイミーも意外と派手なアクションをしないパフォーマンスだった。歌の世界に入り込んでいるかのように感情にまかせた動きで、時に、ステージに突っ伏して激しくヘッドバンギングも。ある意味、ストイックにすら感じた。“イントロ”が長い「Starfire 500」では、歌が始まるまでのユニークなダンスに目が釘付けだ。まるでトレーニングしているかのように両腕を駆使した動きも独特で、力こぶを見せつけてくれるシーンも印象的だった。
ライヴの後半は多彩な曲を続ける。キック・ドラムと共にベーシストが太い声の「オイ!オイ!」の掛け声を続けて観客とのコール&レスポンスを繰り返した後には、長めの曲の「Some Mutts (Can't Be Muzzled)」。そして本編ラストの18曲目は、セカンドの異色曲「Knifey」。スローで静かめなパートがポイントのこの曲がライヴでハマっていたところにも、このバンドのポテンシャルを感じた。熱烈なアンコール要請の拍手と声援に応えてメンバーが再登場し、初期のEPの短いパンク・ロック・ナンバーを2曲続けて終焉。
終始エイミーは、上半身は水着と思しきブラ、下半身は短い“腰巻”で隠す服装で攻めた。本編途中で観客にヒップを振りもしたが、セクシーであることを強調せずに健康的ですらあった。アンコール最後には“腰巻”をまくり上げ、面積小さめのショートパンツかビキニ水着に包まれたヒップを披露する“サービス・ショット”。実にクールであった。
トータル70分弱。でもいい意味で長く感じたほど濃い胸のすくライヴ・パフォーマンスだった。アミル・アンド・ザ・スニッファーズ、ここ日本でももっとでかくなることも確信した。
Text by 行川和彦
ストレートでピュアなパンク・サウンドを継承し、フー・ファイターズ、ウィーザー、キング・ギザード・アンド・リザード・ウィザード、スリーフォード・モッズをも虜にしたオージー・パンクスの星、アミル・アンド・ザ・スニッファーズ待望の初来日、いよいよ本日は大阪公演! 当日券も発売!
大阪 9月7日(木) 梅田 Shangri-La
OPEN 18:00 / START 19:00
前売¥6,000(スタンディング、ドリンク別 )
Information: https://smash-jpn.com/live/?id=3905
[問い合わせ番号]
大阪公演:SMASH WEST(06-6535-5569)