アニマル・コレクティヴは、メンバーにとって常に遊び場であり、新しいアイデアや影響を取り入れるためのオープンな空間であり、あらゆる物事に「じゃあやってみよう」という思いだけでトライできる自由なプロジェクトであり続けている。たぶんそれは、パンダ・ベアにしてみれば、自分のドラムにより集中できるということかもしれないし、ディーケンにしてみれば、いっそう深くピアノ演奏を掘り下げられるかもしれないということだ。もしくは、エイヴィー・テアやジオロジストに、ルネッサンス音楽(グレゴリオ聖歌、ハーディガーディ、美しいポリフォニー)への興味を大いに抱かせる余地を与えているかもしれない。そういう衝動が『Isn’t It Now?』の真髄である。この驚異的なアルバムは、アニマル・コレクティヴにとって、喜びに満ちた回り道だらけの旅路に立つ、魅力的なランドマークだ。
とはいえその後は、世界が開かれて、長年憧れていたプロデューサー、ラッセル・エレヴァードと共にスタジオにこもる日が来るのを、彼らはじっと待っていた。プロデューサーの名を聞いて、驚く者もいるかもしれない。この30年でエレバドは、ヒップホップ、ソウル、ジャズ界隈のレジェンド的存在となり、ディアンジェロ、ザ・ルーツ、カマシ・ワシントンらのアルバムに温かい息吹を吹き込んだエンジニア兼プロデューサーとなっていた。エレヴァードはまた、確固たるアナログ信者でもあり、過去の装置を使って、現代の画期的な到達点としかいえないサウンドを作りだす。アニマル・コレクティヴは、そんな彼の領域で自分たちがどんな活動ができるか長いこと考えていた。2021年後半にニューヨークで2週間過ごしていたとき、『The Bunker』に参加しながら、彼らは『Isn’t It Now?』が、アニマル・コレクティヴの特別な存在感を再確認できるすばらしい逸品だということに気がついた。
64分におよぶ『Isn’t It Now?』は、アニマル・コレクティヴにとってこれまででいちばん長いアルバムだ。そのうちの約3分の1をしめる「Defeat」は、希望に満ちた忍耐を歌った、魅惑的で爆発的な頌歌である。しかし、この楽曲は不思議なほどシンプルな表現で、真に迫った不安の余波や、美しさやノスタルジアや前進や悲しみや希望を感じさせ、聴く者を歓迎し、ゆっくりとした呼吸で送りだす。彼らは最大で24チャンネルを使用し、たった12日でこの作品を完成させた。これは『Time Skiffs』のツアーでこれらの曲を披露しただけでなく、彼らが再び同じ部屋で共に取り組むことで、落ち着いて作業に没頭しモチベーションがあがっていたことの証でもある。エレヴァードともすぐに打ち解け、互いの経験は全く異なっていたが、そこから新たな領域へと進んでいくことができた。『Isn’t It Now?』は、アニマル・コレクティヴにとってこれまでにないほど共同的で協力的な作品であり、過去に書いたベスト・ソングのいくつかにその言い知れぬ親しみを偶然にも提供している。ここに収めた9曲は、最初から最後まで、姿勢と実行力が成功した作品だ。
アニマル・コレクティヴの最新アルバム『Isn't It Now?』は、9月29日 (金) にCD、LP、デジタル/ストリーミング配信で世界同時リリース!国内盤CDにはボーナストラック「The Challenge (Live Edit)」が追加収録され、歌詞対訳と解説書が封入される。LPは通常盤(ブラック・ヴァイナル)に加え、限定盤(オレンジ・ヴァイナル) で発売される。
Animal Collective - Soul Capturer - Single Version (Official Audio)
本作は、バンドメンバーのエイヴィー・テア、パンダ・ベア、ディーケン、ジオロジストの4人と、ディアンジェロ、カマシ・ワシントン、ザ・ルーツらを手がけたグラミー賞受賞プロデューサー、ラッセル・エレヴァードとの共同プロデュース作となり、エレヴァードはミックス作業にも参加している。
アニマル・コレクティヴは、メンバーにとって常に遊び場であり、新しいアイデアや影響を取り入れるためのオープンな空間であり、あらゆる物事に「じゃあやってみよう」という思いだけでトライできる自由なプロジェクトであり続けている。たぶんそれは、パンダ・ベアにしてみれば、自分のドラムにより集中できるということかもしれないし、ディーケンにしてみれば、いっそう深くピアノ演奏を掘り下げられるかもしれないということだ。もしくは、エイヴィー・テアやジオロジストに、ルネッサンス音楽(グレゴリオ聖歌、ハーディガーディ、美しいポリフォニー)への興味を大いに抱かせる余地を与えているかもしれない。そういう衝動が『Isn’t It Now?』の真髄である。この驚異的なアルバムは、アニマル・コレクティヴにとって、喜びに満ちた回り道だらけの旅路に立つ、魅力的なランドマークだ。
公開されたアルバムのオープニング曲「Soul Capturer」は、この世にある誘惑的なものを歌ったアンセムであり、ドラッグ、セックス、信頼すべきでない旧友、インターネットなど、いかに我々を最高の気分から最低の気分へ突き落とすかを我々に思い起こさせる。アルバムには、先日リリースされた22分におよぶ壮大な楽曲「Defeat」も収録され、ここ数年のライブや昨年出演した『NPR Tiny Desk (Home) Concert』で披露している「King's Walk」も収録される。
Animal Collective: Tiny Desk (Home) Concert
2019年の夏、彼ら4人は、テネシー州ライパーズ・フォークで落ち合い、ナッシュビル南西部の田園地方に山小屋を借りて、次のアルバム用にどんな素材を用意しているかお互い確認し合っていた。1ヶ月の滞在の間に、彼らは楽曲が少なくともアルバム2枚分あることに気づいた。気に入った曲は20曲ほどあり、それらは自分たちを取り巻く世界のあちこちへ通じる、思いがけない入り口のように感じた。とはいえ、そんな刺激的な曲をどのような形にするか自分たちで考える前に、世の中の方に勝手に決められてしまうことになる。この4年間の出来事は、他の人々にとっても同じことだった。彼らは、9曲を強行突破とばかりにリモートで録音し、ファイルを海外や西海岸、東海岸全域に送った。そして出来上がったのが2022年の『Time Skiffs』で、めまいがするほど消耗した期間の末に現れた、息を呑むような息吹を感じさせるアルバムだった。
とはいえその後は、世界が開かれて、長年憧れていたプロデューサー、ラッセル・エレヴァードと共にスタジオにこもる日が来るのを、彼らはじっと待っていた。プロデューサーの名を聞いて、驚く者もいるかもしれない。この30年でエレバドは、ヒップホップ、ソウル、ジャズ界隈のレジェンド的存在となり、ディアンジェロ、ザ・ルーツ、カマシ・ワシントンらのアルバムに温かい息吹を吹き込んだエンジニア兼プロデューサーとなっていた。エレヴァードはまた、確固たるアナログ信者でもあり、過去の装置を使って、現代の画期的な到達点としかいえないサウンドを作りだす。アニマル・コレクティヴは、そんな彼の領域で自分たちがどんな活動ができるか長いこと考えていた。2021年後半にニューヨークで2週間過ごしていたとき、『The Bunker』に参加しながら、彼らは『Isn’t It Now?』が、アニマル・コレクティヴの特別な存在感を再確認できるすばらしい逸品だということに気がついた。
64分におよぶ『Isn’t It Now?』は、アニマル・コレクティヴにとってこれまででいちばん長いアルバムだ。そのうちの約3分の1をしめる「Defeat」は、希望に満ちた忍耐を歌った、魅惑的で爆発的な頌歌である。しかし、この楽曲は不思議なほどシンプルな表現で、真に迫った不安の余波や、美しさやノスタルジアや前進や悲しみや希望を感じさせ、聴く者を歓迎し、ゆっくりとした呼吸で送りだす。彼らは最大で24チャンネルを使用し、たった12日でこの作品を完成させた。これは『Time Skiffs』のツアーでこれらの曲を披露しただけでなく、彼らが再び同じ部屋で共に取り組むことで、落ち着いて作業に没頭しモチベーションがあがっていたことの証でもある。エレヴァードともすぐに打ち解け、互いの経験は全く異なっていたが、そこから新たな領域へと進んでいくことができた。『Isn’t It Now?』は、アニマル・コレクティヴにとってこれまでにないほど共同的で協力的な作品であり、過去に書いたベスト・ソングのいくつかにその言い知れぬ親しみを偶然にも提供している。ここに収めた9曲は、最初から最後まで、姿勢と実行力が成功した作品だ。
アニマル・コレクティヴの最新アルバム『Isn't It Now?』は、9月29日 (金) にCD、LP、デジタル/ストリーミング配信で世界同時リリース!国内盤CDにはボーナストラック「The Challenge (Live Edit)」が追加収録され、歌詞対訳と解説書が封入される。LPは通常盤(ブラック・ヴァイナル)に加え、限定盤(オレンジ・ヴァイナル) で発売される。