JAMES ELLIS FORD / アークティック・モンキーズ、ゴリラズ、デペッシュ・モードらを手掛ける 辣腕プロデューサー、ジェームス・エリス・フォードが〈Warp〉と電撃契約! 初となるソロ・アルバム『The Hum』を5月12日リリース! イーノに影響を受けた1stシングル「I Never Wanted Anything」を解禁
2023.03.06
JAMES ELLIS FORD / アークティック・モンキーズ、ゴリラズ、デペッシュ・モードらを手掛ける 辣腕プロデューサー、ジェームス・エリス・フォードが〈Warp〉と電撃契約! 初となるソロ・アルバム『The Hum』を5月12日リリース! イーノに影響を受けた1stシングル「I Never Wanted Anything」を解禁
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アークティック・モンキーズからデペッシュ・モード、フォールズ、ゴリラズ、カイリー・ミノーグといった大物アーティストのプロデューサーを手がけ、シミアン・モバイル・ディスコのメンバーとしても知られるジェームス・エリス・フォードが、〈Warp〉と電撃契約し、5月12日にソロ・デビュー・アルバム『The Hum』をリリースすることを発表。1stシングル「I Never Wanted Anything」を解禁した。
James Ellis Ford - I Never Wanted Anything
コンポーザーでありマルチ・インストゥルメンタリストであり、プロデューサーやソングライターとしても活躍するジェームス・フォードは、数々の大物アーティストたちと手を組んできたが、自身を全面に押し出すのではなく、あくまでも彼らのプロジェクトを成功させることに力を注いできた。また彼はシミアン・モバイル・ディスコの片割れでもあり、長年のクリエイティヴ・パートナーであるジャス・ショウと並ぶ彼の役割は、往々にして、個人というよりも、より集団的な目標へ向かっているように見える。それはラスト・シャドウ・パペッツのツアーメンバーとしても同様だ。だが今回初めて、ソロ・デビュー・アルバム『The Hum』によって、彼自身が舞台の中央に立とうとしている。
彼は、これまでに関わった大物アーティストを呼び寄せ、メディアが喜びそうなポップ・アルバムするやり方は回避している。というより本作は、ブライアン・イーノやロバート・ワイアットの柔らかくも奇妙な英国ポップ音楽へのオマージュであり、妻と息子のルーツであるパレスチナへのラブレターである。カンタベリー・プログレの牧歌的な力強さを探りながら、現代のヒップホップのダイナミクスから知識を得た作品である。また、未知なる宇宙へのレディオフォニックな航海でもあり、時代を超えて心に刺さるクラシック・アンセムを書くという実験に成功した作品でもある。
2017年、ジェームスが初めて父親になった年に、シミアン・モバイル・ディスコのパートナーであるジャス・ショウが、ALアミロイドーシスという珍しい病気に罹っていると診断された。当然シミアン・モバイル・ディスコは活動休止を余儀なくされた。
自分の音楽のアウトプットとしてのシミアン・モバイル・ディスコがなくなったおかげで、たぶん僕はソロ作品を作る方向へ向かったんだと思う。
それでも最初は、iPhoneをスクロールして大勢の知り合いに助けを求める誘惑に駆られそうになったと、彼は明かしている。
トラックを作りながら考えていた。これってアレックス・ターナー (アークティック・モンキーズ) に送ってもいいよな、なんてね。大勢のゲストたちとアルバムを作ればいいって考えがマジで頭をよぎったけど、ただ、自分一人の作品にした方がもっと勇敢だと感じたんだ。
2017年、Jamesは初めて父親になったが、悪いニュースもあった。SMDのパートナーであるジャス・ショウがALアミロイドーシスという珍しい病気と診断され、シミアン・モバイル・ディスコが活動休止に追い込まれたのだ。「シミアン・モバイル・ディスコが自分のための音楽制作の場でなかったことで、ソロのレコードを作らざるを得なかったのだろう」とフォードはコメントしている。
本作『The Hum』では、シーケンサーを一切使用せず、ソフト・シンセもDAWもなしにすべてを生で演奏している。一度目か二度目の演奏をテープに直接レコーディングすることで、音楽には生き生きとした即時性が備わった。彼一人で何もかも演奏することは、歌うことに比べれば簡単だったと語っている。
それまで公の場で歌ったことは一度もなかった。カラオケも一度もしたことがない。シャワーを浴びている時でさえ、歌わないんだ!アーティストにはいつも、(スタジオの中で)自分たちの弱点に立ち向かえと語っているけれど、それが突然、その考えを自分自身に当てはめなくてはならなくなった。しっぺ返しをくらったわけさ!
1stシングル「I Never Wanted Anything」で取り上げられるのは、人生の半ばに差し掛かって残された可能性のほとんどが視界から消え始めていることを悟りつつも、却ってそれが心地いいという状態だ。
どうにか自分なりに活動を続けて来られたのは、信じられないほど幸運だったと実感している。音楽を奏でるとき、きっとこれはすごいものになるんじゃないかという思いにかられる。それこそまさに、日々自分が追い求めている熱狂なんだ。
曲の背景には、ブライアン・イーノのアルバム『Another Green World』に通じる精神が流れている。
あれは無人島に持って行きたいアルバムだ。絶対に外せない。シミアンのセカンドアルバムでイーノと一緒に仕事ができたのはすごく幸運だった。万全の形で制作に取り組むにはどうすればいいかと悩んでいた時期で、彼の心構えがいかに状況を一変させるかを目の当たりにできたのが大きな経験になった。こういった問題に向き合う彼の知性は誰にも引けを取らない。
ジェームス・エリス・フォードのソロ・デビュー・アルバム『The Hum』は5月12日 (金) にCD、LP、ストリーミング/デジタル配信で世界同時リリース。国内流通仕様盤CDには、解説書と歌詞対訳が封入される。