Photo credit: Holly Whittaker
今年2022年2月にリリースされたセカンドアルバム『Ants From Up there』が、数多くのメディアが年間ベストチャートでトップ10にリストアップするなど大絶賛を浴びているブラック・カントリー・ニュー・ロード。初来日となった今年のフジロックでは「セットリストを全て新曲で構築」という大胆な姿勢で臨み、圧倒的演奏力と感情を揺さぶる歌声で、観客の涙腺は崩壊!SNSでトレンド入りも果たすなど大きな反響を生み、来年4月には初の単独来日ツアーも決定している彼らが、2022年の締めくくりとなるロンドン公演を行い、3公演全てをソールドアウトさせている。大成功を収めたロンドン公演のライブレポートが到着!
Black Country, New Road @ Bush Hall, London, 16/December/2022
Friends Forever
ブラック・カントリー・ニュー・ロード(以下、BC,NR)のライブチケットが手に入らない。秋に盟友black midiとのUSツアーを終え、UKへと帰ってきたBC,NR。ツアー後のロンドンで初ライブとなったO.との2マンライブはもちろんソールド。久々の主催ライブとなる今回も、あっという間に2日間3公演が売り切れた。平日の昼公演までもがソールドアウトなんて、その注目の高さには驚きと期待が隠せない。
新しいプロジェクトと位置づけられた今回の3公演にはそれぞれテーマがあり、ステージに現れたスタッフがカチンコを気持ちよく鳴らすと、Journey「Don't Stop Believin'」をバックに、メンバーが登場。ルイスが軽やかにサックスを吹き「Up Song」でライブがスタート。未だ音源化していない新曲とはいえ、オーディエンスの熱気はすでに最高潮。メンバー全員がマイクに向かう〈Look at what we did together, BC,NR, friends forever〉という一節ではフロアから大合唱が湧き上がった。
続く「The Boy」と「I Won't Always Love You」は、どちらもシンプルな始まりから複雑に絡み合っていくという、今のBC,NRを象徴するような楽曲だ。フルートとサックスを器用に切り替えるルイスが音のバリエーションを増やせば、ジョックストラップのメンバーでもあるジョージア・エラリーのヴァイオリンはクラシカルな要素を付け加える。キーボードのメイ・カーショウの奏でる旋律も美しい。しかしそんな王道な要素だけがBC,NRではない。彼らを彼らたらしめる緩急鋭い緊張感を作り出しているのは、ギターのルーク・マークだろうか。時に飛び道具のように鳴らされるアルペジオは、ポストロック要素へのアプローチに一役買っていた。全員がクリティカルな音をクリティカルに選んでいる。
ヴォーカルを務めるメイ、タイラー、ルイスも三者三様で面白い。ルイスが歌う「Across the Pond Friend」や「The Wrong Trousers」を等身大に感じてしまうのは、MCで「プロムキングだ!」と冗談めかすが、照れながら歌う彼の人柄ゆえだろう。「Laughing Song」は弾むようなメロディーでありながらも、どこか物憂げなタイラーの声だからこそ映えている。メイの弾き語りから静かに始まる「Turbines/Pigs」での、3分に渡る壮大なアウトロには思わず手に汗握った。後半に爆発的なカタルシスのあるドラマチックな展開は、まさにBCNRの最高潮なのだが、その屋台骨はチャーリー・ウェインが魅せる熱情的なドラミングだろう。手数の多さはもちろん、体全体を大きく震わせ、叫びながら叩きつける姿にBCNRの音楽はますます迫力を増していく。
ライブは「Dancers」で締め括り。激しくぶつかり合うような間奏を抜け、ヴォーカルだけという最小単位になり、また音が加わってフィナーレへと繋がっていく。離れても巡り合うようなそれは、まるで彼らの友情関係を示しているようだ。3日間のライブは大きな拍手と共に大団円。やはり生粋のライブバンドなんだと思う。ツアーを経た彼らの新曲たちは、一皮も二皮も向けたように感じるからだ。そんなBC,NRが来春また日本にやってくる。現在進行形で進化し続けていく彼らから目が離せない。彼らの新しい物語は既にもう始まっている。
text by 若林 楓
今年2022年、ブラック・カントリー・ニュー・ロードは、2月にセカンドアルバム『Ants From Up there』をリリースした。その発売の4日前に、主要メンバーがバンド離脱という危機的状況に一度は陥ったものの、確固たる想いを胸に6人で再始動し、更なる進化を証明してみせた。初来日となった今年のフジロックでは「セットリストを全て新曲で構築」という大胆な姿勢で臨み、圧倒的演奏力と感情を揺さぶる歌声で、観客の涙腺は崩壊!YouTubeでも配信されたそのパフォーマンスは全国の音楽ファンを魅了し、SNSでトレンド入りも果たすなど大きな反響を生んだ。そんな彼らの初単独ジャパンツアーが決定!!ポストロックな曲調にホーン、ストリングスを重ね、どこか上品な一面を持ちながらも大迫力で、時には狂暴なプレイを見せてくれる彼らのライブは、今や世界中でソールドアウトを重ねている。ロックシーンの最前線を駆ける彼ら“BC,NR”にとって記念すべき初の単独来日公演。そのライブは、きっとオーディエンス一人一人の記憶に強烈に刻まれることになるだろう。
また、今回のジャパン・ツアーでは数量限定のチケット+Tシャツセットの発売も決定!チケット+Tシャツセットでしか手に入らないファン必携の限定デザインTシャツ!
名古屋公演
2023年4月4日(火)
名古屋 CLUB QUATTRO
INFO:名古屋クラブクアトロ 052-264-8211 [
http://www.club-quattro.com/ ]
大阪公演
2023年4月5日(水)
梅田 CLUB QUATTRO
INFO: SMASH WEST 06-6535-5569 [
https://www.smash-jpn.com ]
東京公演
2023年4月6日(木)
渋谷 O-EAST
INFO:BEATINK [
www.beatink.com ] E-mail: info@beatink.com
[全公演共通]
OPEN 18:00 / START 19:00
前売チケット: ¥6,800 (税込)
別途1ドリンク代 / オールスタンディング
※未就学児童入場不可
前売りチケット+Tシャツセット: ¥11,300 (税込/送料込)
チケット情報
一般発売:12/17 (土)~
イープラス [
https://eplus.jp/sf/detail/3769180001 ]
ローソンチケット [
https://l-tike.com/artist/000000000852052/ ]
チケットぴあ [
https://t.pia.jp/pia/artist/artists.do?artistsCd=M6030007 ]
BEATINK [
https://beatink.zaiko.io/e/BCNR2023 ]
企画・制作: BEATINK
INFO: www.beatink.com / info@beatink.com
今年2022年2月にリリースされたセカンドアルバム『Ants From Up there』が、数多くのメディアが年間ベストチャートでトップ10にリストアップするなど大絶賛を浴びているブラック・カントリー・ニュー・ロード。初来日となった今年のフジロックでは「セットリストを全て新曲で構築」という大胆な姿勢で臨み、圧倒的演奏力と感情を揺さぶる歌声で、観客の涙腺は崩壊!SNSでトレンド入りも果たすなど大きな反響を生み、来年4月には初の単独来日ツアーも決定している彼らが、2022年の締めくくりとなるロンドン公演を行い、3公演全てをソールドアウトさせている。大成功を収めたロンドン公演のライブレポートが到着!
Black Country, New Road @ Bush Hall, London, 16/December/2022
Friends Forever
ブラック・カントリー・ニュー・ロード(以下、BC,NR)のライブチケットが手に入らない。秋に盟友black midiとのUSツアーを終え、UKへと帰ってきたBC,NR。ツアー後のロンドンで初ライブとなったO.との2マンライブはもちろんソールド。久々の主催ライブとなる今回も、あっという間に2日間3公演が売り切れた。平日の昼公演までもがソールドアウトなんて、その注目の高さには驚きと期待が隠せない。
新しいプロジェクトと位置づけられた今回の3公演にはそれぞれテーマがあり、ステージに現れたスタッフがカチンコを気持ちよく鳴らすと、Journey「Don't Stop Believin'」をバックに、メンバーが登場。ルイスが軽やかにサックスを吹き「Up Song」でライブがスタート。未だ音源化していない新曲とはいえ、オーディエンスの熱気はすでに最高潮。メンバー全員がマイクに向かう〈Look at what we did together, BC,NR, friends forever〉という一節ではフロアから大合唱が湧き上がった。
続く「The Boy」と「I Won't Always Love You」は、どちらもシンプルな始まりから複雑に絡み合っていくという、今のBC,NRを象徴するような楽曲だ。フルートとサックスを器用に切り替えるルイスが音のバリエーションを増やせば、ジョックストラップのメンバーでもあるジョージア・エラリーのヴァイオリンはクラシカルな要素を付け加える。キーボードのメイ・カーショウの奏でる旋律も美しい。しかしそんな王道な要素だけがBC,NRではない。彼らを彼らたらしめる緩急鋭い緊張感を作り出しているのは、ギターのルーク・マークだろうか。時に飛び道具のように鳴らされるアルペジオは、ポストロック要素へのアプローチに一役買っていた。全員がクリティカルな音をクリティカルに選んでいる。
ヴォーカルを務めるメイ、タイラー、ルイスも三者三様で面白い。ルイスが歌う「Across the Pond Friend」や「The Wrong Trousers」を等身大に感じてしまうのは、MCで「プロムキングだ!」と冗談めかすが、照れながら歌う彼の人柄ゆえだろう。「Laughing Song」は弾むようなメロディーでありながらも、どこか物憂げなタイラーの声だからこそ映えている。メイの弾き語りから静かに始まる「Turbines/Pigs」での、3分に渡る壮大なアウトロには思わず手に汗握った。後半に爆発的なカタルシスのあるドラマチックな展開は、まさにBCNRの最高潮なのだが、その屋台骨はチャーリー・ウェインが魅せる熱情的なドラミングだろう。手数の多さはもちろん、体全体を大きく震わせ、叫びながら叩きつける姿にBCNRの音楽はますます迫力を増していく。
ライブは「Dancers」で締め括り。激しくぶつかり合うような間奏を抜け、ヴォーカルだけという最小単位になり、また音が加わってフィナーレへと繋がっていく。離れても巡り合うようなそれは、まるで彼らの友情関係を示しているようだ。3日間のライブは大きな拍手と共に大団円。やはり生粋のライブバンドなんだと思う。ツアーを経た彼らの新曲たちは、一皮も二皮も向けたように感じるからだ。そんなBC,NRが来春また日本にやってくる。現在進行形で進化し続けていく彼らから目が離せない。彼らの新しい物語は既にもう始まっている。
text by 若林 楓
今年2022年、ブラック・カントリー・ニュー・ロードは、2月にセカンドアルバム『Ants From Up there』をリリースした。その発売の4日前に、主要メンバーがバンド離脱という危機的状況に一度は陥ったものの、確固たる想いを胸に6人で再始動し、更なる進化を証明してみせた。初来日となった今年のフジロックでは「セットリストを全て新曲で構築」という大胆な姿勢で臨み、圧倒的演奏力と感情を揺さぶる歌声で、観客の涙腺は崩壊!YouTubeでも配信されたそのパフォーマンスは全国の音楽ファンを魅了し、SNSでトレンド入りも果たすなど大きな反響を生んだ。そんな彼らの初単独ジャパンツアーが決定!!ポストロックな曲調にホーン、ストリングスを重ね、どこか上品な一面を持ちながらも大迫力で、時には狂暴なプレイを見せてくれる彼らのライブは、今や世界中でソールドアウトを重ねている。ロックシーンの最前線を駆ける彼ら“BC,NR”にとって記念すべき初の単独来日公演。そのライブは、きっとオーディエンス一人一人の記憶に強烈に刻まれることになるだろう。
また、今回のジャパン・ツアーでは数量限定のチケット+Tシャツセットの発売も決定!チケット+Tシャツセットでしか手に入らないファン必携の限定デザインTシャツ!
名古屋公演
2023年4月4日(火)
名古屋 CLUB QUATTRO
INFO:名古屋クラブクアトロ 052-264-8211 [ http://www.club-quattro.com/ ]
大阪公演
2023年4月5日(水)
梅田 CLUB QUATTRO
INFO: SMASH WEST 06-6535-5569 [ https://www.smash-jpn.com ]
東京公演
2023年4月6日(木)
渋谷 O-EAST
INFO:BEATINK [ www.beatink.com ] E-mail: info@beatink.com
[全公演共通]
OPEN 18:00 / START 19:00
前売チケット: ¥6,800 (税込)
別途1ドリンク代 / オールスタンディング
※未就学児童入場不可
前売りチケット+Tシャツセット: ¥11,300 (税込/送料込)
チケット情報
一般発売:12/17 (土)~
イープラス [ https://eplus.jp/sf/detail/3769180001 ]
ローソンチケット [ https://l-tike.com/artist/000000000852052/ ]
チケットぴあ [ https://t.pia.jp/pia/artist/artists.do?artistsCd=M6030007 ]
BEATINK [ https://beatink.zaiko.io/e/BCNR2023 ]
企画・制作: BEATINK
INFO: www.beatink.com / info@beatink.com