the skies, they shift like chords
Roger Eno
RELEASE: 2023.10.14
前作『TheTurningYear』の世界をさらに進化させた、
“音と静寂”のセカンド・アルバム
『the skies, they shift like chords』をリリース
アンビエント・アーティストとして知られるロジャー・イーノが、老舗クラシック・レーベル、〈Deutsche Grammophon〉から2枚目のソロ・アルバム『the skies, they shift like chords』をリリース。アルバムに収録された12トラックは、季節の移ろいや呼吸の上下運動のような普遍的なものの感覚を印象づけながら、失ってしまった何かへのノスタルジアを表現している。
作品を通してイーノと出身でもある東アングリアとの繋がりがエモーショナルに散りばめられている。楽曲はそのランドスケープからインスパイアされていて、小さな町や中世の教会、麦畑、川やどこまでも広い空、そして1800年代に活躍していたローカルの詩人やアート・ムーブメントなど。アルバムのメランコリックなトーンは、集中的農業や気候変動によってこの地域の生物多様性に対する脅威と関係している。
〈Deutsche Grammophon〉からのソロ・デビュー・アルバム『TheTurningYear』の音の世界に、楽器演奏と電子音の色彩を重ね合わせ、ロジャーの長女で、ボーカリスト、ビジュアル・アーティストでもあるセシリー・イーノが共作、及び歌唱を担当。クリスチャン・バズーラ、スコーリング・ベルリンの弦楽演奏も堪能できる曲となっている。ミュージック・ビデオはセシリーが監督し、イギリスのサフォーク州に位置する緑豊で穏やかな森林にて撮影され、ロジャーの瞑想的な音楽を表現している。
『TheTurningYear』で、ストリングスは新しい色彩とテクスチュアを加えました。私はそれらを『the skies, they shift like chords』でも持ち続けたいと思い、私の古い友人の一人、素晴らしいギター演奏家でマルチ楽器奏者のジョン・ゴダードを招き入れ、フルート/オルガンの音色に高音のギターをなじませた。ジョンが加わることによって、クラリネットとベースクラリネットという異なる二つのエレメントを聴くことができてそれはまるでオーラル・ベルベットのようだった。結果生まれた開放感が、ドイツ・グラモフォンのプロデューサー、クリスチャン・バズーラが歪んだ逆行ギター音を追加するという勇気ある決断をさせたのかもしれない。この楽曲が独自の方向で発展してく様はとても興味深く、川が海への道のりを自分で見つけ出しテクようなプロセスだった。」(ロジャー・イーノ)
Qobozではアルバム・オブ・ザ・ウィークに選ばれ、「このアルバムは次元を行き来するような旅に連れ出してくれる、十分に味わい熟考すべき作品。ロジャー・イーノは音楽を通して私たちのエモーショナルな部分を引き出してくれる天才。多くの人を魅了すると同時に、各々のリスニング体験に命を吹き込むことができるのは、マスター・アーティストであることの証明だ」と絶賛。
『the skies, they shift like chords』はあらゆる意味で息をのむような作品。心を揺さぶるラインで不安を煽ると同時に、美しさの表現に温かみを感じさせる驚くべきリリース - 音楽への情熱だけが創り出す豊かさが感じられる。
- Spectrum Culture