The Scholars

The Scholars

Car Seat Headrest

RELEASE: 2025.05.02

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オルタナ/インディー・シーンで絶大な指示を得るCSHが最新作『The Scholars』を5/2に発売!
ザ・フーの『Tommy』やデヴィッド・ボウイの『Ziggy Stardust』の流れを踏襲した、バンドにとっての新境地となるロックオペラ作品!

米シアトルを拠点に活動し、フロントマンのウィル・トレドを中心にアンドリュー・カッツ(dr)、イーサン・イヴ(g)、セス・ダルビー(b)の4人から成るカー・シート・ヘッドレスト。17歳でトレドが音楽制作を始めた当初、家族が所有する車の中でレコーディングを行っていたことがバンド名の由来になったのだという。〈Matador Records〉からリリースを続ける彼らが、5年ぶりのスタジオ・アルバム『The Scholars』を5月2日にリリースすることを発表、新曲「Martin」のMVを公開した。

Car Seat Headrest - "Gethsemane" (Official Music Video)


アルバムは大胆なロックオペラとして構築されており、アルバムの核心を体現する本楽曲「Gethsemane」は、11分におよぶ楽曲で、MVの監督はアンドリュー・ワンダーが務めた。舞台は、架空の大学Parnassus University。そこに集う学生や教職員たちの苦難が、人生、死、そして再生の物語をゆるやかに浮かび上がらせる。医学生のローザは、医学的に死亡と判定された患者を蘇生させた経験から、幼少期に抑圧されていた力を取り戻し、他者の痛みを吸収して癒やしを与えるようになる。夜ごとに見ていたはずの夢は、生々しい苦悩と魂の物語に置き換わり、現実はあやふやになっていく。やがて医学部の地下深くに隠された施設へ導かれ、大学を密かに支配する古代の存在が暗い計画を進めていることを知る。

トレドはシェイクスピアやモーツァルト、古典オペラを下敷きに壮大な物語を練り上げつつ、ザ・フーの『Tommy』やデヴィッド・ボウイの『Ziggy Stardust』の流れを踏襲するロック・オペラの形式に挑戦している。プロットを優先しすぎて曲が犠牲になるのではなく、各楽曲が“キャラクター”となってそれぞれの見せ場を持つという構成が特徴だ。

本作はトレドがセルフプロデュースし、主にアナログで録音された。メンバーのイーサン・イヴ(g)は音作りやサウンドデザインの面でこれまで以上に大きな役割を任され、質感を繊細に構築することに力を注いだという。19分近い大曲「Planet Desperation」やオープニングを飾る「CCF (I’m Gonna Stay With You)」のようなスケールの大きな楽曲を多数含みつつも、「The Catastrophe (Good Luck With That Man)」のように短くキャッチーなシングルを生み出すバランス感覚は健在である。

バンドにとってこの5年間の歩みは決して平坦ではなかった。2020年5月にリリースした実験的かつビート重視の作風となったアルバム『Making a Door Less Open』は、世界的な混乱の時期と重なり、バンドは長期間にわたり活動休止を余儀なくされた。2022年にようやくツアーを再開すると、「It’s Only Sex」や「Sober to Death」が思わぬバイラルヒットを遂げたことで、過去の代表作『Teens of Denial』や『Twin Fantasy』とあわせ、新世代のファンをも惹きつけることになった。大掛かりな演出を施したMasqueradeツアーでは、長年培ってきたラウドで荒々しいロックとは異なる、精密な大規模プロダクションに挑戦し、バンドは自らの新境地を切り拓いたが、その直後にメンバー全員が体調を崩してしまう。
アンドリュー・カッツとウィル・トレドはCOVID-19に感染し、残りの公演をキャンセルして回復に努めた。カッツは2週間寝込み、トレドはさらに長引いた末にヒスタミン不耐症が判明、食生活を大幅に変えざるを得なくなった。療養期間中、トレドは瞑想アプリから禅や仏教へと思索を深め、精神的な実践を続けることを意識するようになった。幼い頃から長老派教会で育った彼だが、現在は特定の信仰に囚われるのではなく、常に形を変え続けるスピリチュアルな流れを、社会のさまざまなカルチャーにも感じているという。

さまざまな試練を経たカー・シート・ヘッドレストは、今や次のステージへと踏み出している。もともとはソロプロジェクトとして始まったが、今ではメンバー全員で音を紡ぎ出すバンドへと生まれ変わった。トレド自身も、パンデミック下で“繭”のように閉じこもった時間の中でメンバーとの結束を強め、ライブや制作、その他すべてが統合される実感を得ることができたと話す。その結晶が『The Scholars』という一つの作品となり、これまでのファンも新たに知る人々も、幾度も聴き返したくなる豊潤な世界が広がっている。

カー・シート・ヘッドレストによる最新作『The Scholars』は、CD、LP、デジタル/ストリーミング配信で2025年5月2日(金)に世界同時リリース。国内流通仕様盤CDには、解説書が封入される。
The Scholars

TRACKLISTING

01. CCF (I’m Gonna Stay With You)
02. Devereaux
03. Lady Gay Approximately
04. The Catastrophe (Good Luck With That, Man)
05. Equals
06. Gethsemane 
07. Reality
08. Planet Desperation
09. True/False Lover