6月上旬より発送予定
「Transnormal Skiperoo(トランスノーマル・スキペルー)」とは、長年の孤独と呪われたような気分を経験してきた私が、最近感じるようになった奇妙な新しい感覚を表すために自ら作り出した名称である。周囲のすべてが輝き出し、特別な理由もなく、ただ生きていることが嬉しくて裏庭で踊り出してしまうようなとき、薬物も神も悲劇的な恋愛も必要とせず、日々の試練を乗り越えるための原動力となるような深い感謝の気持ちを覚えるとき、その感覚を私は「Transnormal Skiperoo」と呼ぶのだ。 — ジム・ホワイト
ジム・ホワイトは、「Transnormal Skiperoo」にたどり着くまでに、数多くのジャンクヤードの道を旅してきた。フロリダ州ペンサコーラに生まれ育ち、教会とヘロインの狭間で押しつぶされたような街であった。その体験が彼の楽曲には深く刻み込まれている。かつてペンテコステ派の信徒であり、ファッションモデル、ニューヨークのタクシードライバー、放浪者、プロサーファー、写真家、映画制作者など、多様な経歴を持つジム・ホワイトの音楽は、旅の中で集めた物語の通路となっている。
過去のアルバム『Wrong-Eyed Jesus』(1997年)、『No Such Place』(2001年)、『Drill a Hole in That Substrate…』(2004年)は、「宇宙的オルタナ・カントリー」の傑作と称賛され、彼を型破りな才能として確立させた。BBC4の映画『Searching for the Wrong-Eyed Jesus』では主演も務め、南部文化を音楽と物語を通して探求するロードムービーとして高い評価を受けた。
現在はジョージア州の片田舎にある古い農家に住んでいるが、ジム・ホワイトはようやく「故郷」と呼べる場所にたどり着いたのかもしれない。しかし、彼が「神のゆがんだ笑みに光る金歯」と呼ぶものを探す旅は、この新たな裏庭の物語の中でもなお続いている。
『Transnormal Skiperoo』はジョー・パーニスとマイケル・デミングがプロデュースを手がけ、バンド「Ollabelle」と共に録音された。さらに、タッカー・マルティンとローラ・ヴィアーズ、ジョージアの地元伝説ドン・チェンバース&ゴート、ブルーグラス・デュオのジェフ&ヴィーダ、そしてパーカッショニストのマウロ・レフォスコらも参加している。
ジム・ホワイトは、広大なサザン・ゴシックの伝統の中でも極めて独自性の高い声を持つ存在である。壊れた人間性が恩寵を求めるとき、彼のような音楽は、救済への一筋の希望となり得るのだ。