Formal Growth In The Desert
Protomartyr
RELEASE: 2023.06.02
LP 限定盤
WIGLP520X (クリア・ブルー+DL)
WIGLP520X (クリア・ブルー+DL)
¥ 5,230 +tax
LP 輸入盤
WIGLP520 (ブラック+DL)
WIGLP520 (ブラック+DL)
¥ 4,930 +tax
プロトマーターのサウンドは、よりリッチに聴き応えを増している。
- Pitchfork
デトロイト・ポストパンク・シーンの雄、プロトマーターが最新作『Formal Growth In The Desert』を6月2日にリリースすることを発表した。また合わせて新曲「Make Way」を解禁し、ミュージックビデオを公開した。
Protomartyr - Make Way (Official Video)
ヴォーカルのジョー・ケイシー、ギターのグレッグ・アヒー、ドラムのアレックス・レオナード、ベースのスコット・デヴィッドソンからなるプロトマーターは、政治と詩、文字通り斜め上のものを組み合わせた辛辣で印象的なスタイルで代名詞となった。最新作『Formal Growth In The Desert』の根底にあるテーマについてケイシーは、たとえそれがどうしようもなく難しく感じられるときでも人生を生き抜くための12曲だと説明する。
公開された「Make Way」は、『Formal Growth In The Desert』のオープニングトラックでもあり、悲劇と正面から向き合ったことでこのアルバムをスタートさせたとケイシーは語る。ミュージックビデオはトレヴァー・ナウドが監督を務めている。
2012年のデビュー作『No Passion All Technique』以来、プロトマーターは音楽を通して場所を想起するテクニックを習得してきた。彼らの故郷である中西部の謙虚さと、彼らの立場からX線を通してみるアメリカという国の解明である。『Formal Growth In The Desert』は、テキサスのトーニローにあるソニック・レンチでレコーディングされているが、ケイシーは、ソノラ山脈の壮大な岩石を見つめながら、自分自身の小ささを思い知ったと振り返る。とはいえ、彼らにとって6枚目となる本作は、必ずしも南西部の砂浜を意識しているのではないだろう。このアルバムは、デトロイトもまた、砂漠のようだと示している。砂漠の意味についてケイシーは「感情の砂漠や、生命がないように見える場所や時間の比喩やシンボル」だと説明する。
『Formal Growth In The Desert』では、砂漠というワードが、究極的に内面的で実存的な気づきをもたらしている。これは、10年半にわたってアルツハイマー病と闘ってきた母親の死など、ケイシーにとって大きな転換期から生まれたものだという。現在45歳のケイシーは、デトロイト北西部の実家でずっと暮らしていた。バンドが表紙を飾ったSPIN誌の特集で紹介されたこの家は、プロトマーターの多くのアルバムに影響を与え、バンドが小さなパンクバンドから世界中をツアーし、2020年にはブリーダーズのケリー・ディールをツアー・メンバーに迎えたバンドへと成長した進化の過程にも大きな影響を与えている。しかし、2021年、度重なる不法侵入のため、ついにケイシーは引っ越す決断をした。
プロトマーターの音楽は、かつてないほど広々としたダイナミックなもので、ケイシーを力づけた。プロトマーターの音楽監督的立場を担ってきたギタリストのグレッグ・アヒーは、スネイル・メイルやL’Rainらを手掛けるジェイク・アロンと共に『Formal Growth In The Desert』を共同プロデュースした。アヒーは、ケイシーが経験した苦難やチャレンジを知っていて、アルバムの構想を練っている段階で、それを映画のストーリーのように制作する方法を考えた。不吉なテクノロジーがリードする資本主義を批判するにしても、老化、未来、愛の可能性を表現するにしても、映画のような感性はケイシーのストーリーテリングにも現れている。
この『Formal Growth In The Desert』は、ある意味で、長く生き、創作を続けることで生じる、喪失の必然性、その中で喜びを見出す必要性、といった相反する現実の証である。この作品は、痛みから始まり、それを乗り越え、プロトマーターにとって全く新しい、優しく清めるような音の奔流に身を任せるバンドの姿が描かれている。
プロトマーターの最新アルバム『Formal Growth In The Desert』は、6月2日 (金) に世界同時リリース。CD、LP、ストリーミング/デジタル配信で世界同時リリース。国内流通仕様盤CDには解説書が封入される。