Icons
Eli Keszler
RELEASE: 2021.06.25
ニューヨークを拠点とするパーカッショニスト/作曲家/サウンド・アーティストのイーライ・ケスラー。これまでに、〈Empty Editions〉、〈ESP Disk〉、〈PAN〉、〈Shelter Press〉といった先鋭的なエレクトロニック・ミュージックのレーベルからリリースを重ね、前作『Stadium』ではBoomkatのアルバム・オブ・ザ・イヤーに選出された。また、ワンオートリックス・ポイント・ネヴァーことダニエル・ロパティンが手がけたサフディ兄弟の傑作『Uncut Gems』のスコアへの参加や、ローレル・ヘイローとのコラボレーション、Dasha Nekrasova監督の長編映画「The Scary of Sixty First」のオリジナル・スコアの作曲など活動の幅を広げ続ける彼が、最新作『Icons』を〈LuckyMe〉より6月25日にリリースすることを発表した。現在先行配信曲「The Accident」のMVが公開されている。
Eli Keszler - The Accident
アルバム中、ドラム、パーカッション、ヴァイブラフォン、マリンバ、フェンダーローズ、その他多数の楽器がイーライ自身によって演奏されている。ゲストには往年のコラボレーターでもあるヴィジュアル・アーティストのネイト・ボイスがギターシンセで参加、更に中国やクロアチア、その他世界中のさまざまな場所で録音されたサウンドが使用されており、中には渋谷の富ヶ谷公園のサウンドも含まれているという。また、本作はアメリカの抽象主義、夢のような古代のメロディズム、インダストリアルなパーカッション、アメリカの1920年代ジャズエイジのフィルムノワール、帝国の衰退などの様々な要素の断片が散りばめられたコンセプチュアルな作品となっている
『Icons』は、旅行や輸出入といったことが事実上停止していた時に作った音楽だ。僕は夜な夜なマンハッタンを歩き回って、車のアラームが数ブロック先まで聞こえるような、誰もいない静かな街の録音を集めた。そこでは、電気の音や自転車のギアの音といったものが大半を占めていた。昨年はずっとマンハッタンに滞在していたけど、1つの場所にあんなに長く滞在したのはここ10年の中でも初めてだった。マンハッタンは基本的に閉鎖されて、不規則なペースで動いていた。救急車、抗議活動、ヘリコプターなどの激しい状態から、美しくて奇妙な、穏やかな静寂のような状態まで、街が揺れ動いているように見えた。僕はそこで、何か奇妙で美しいことが起こっていると思ったんだ。権力が崩壊し、人々が変化していた。『Icons』では、僕たちの目の前で劣化して朽ち果てていく神話的な表現を用いて、僕らの壊れやすくて不安定な現実の中に美を見出すような音楽を作ったんだ。 - Eli Keszler
イーライ・ケスラーの最新作『Icons』は6月25日リリース!国内流通仕様盤CDには解説が封入され、他にも輸入盤CD、輸入盤LP(ブラック・ヴァイナル)、インディー限定盤LP(クリア・ヴァイナル)、デジタルと各種フォーマットでリリースされる。