Beat Tape 2
Tom Misch
RELEASE: 2019.02.08
2018年最もブレイクしたニュー・カマー、トム・ミッシュ
飛躍のきっかけとなった傑作『Beat Tape 2』のCDリリースが決定!
若干15歳からネットを通して作品を発表し始め、クラシックなファンクやソウルから、現代のR&B、ヒップホップ、エレクトリック・ミュージックを交配させた洗練された楽曲構成と、ギターやビートメイクからヴォーカルまでマルチにこなす圧倒的な才能がたちまち多くのリスナーの注目を引き、今年4月にリリースされたデビュー・アルバム『Geography』で一気にブレイクを果たしたトム・ミッシュ。今回、その飛躍のきっかけとなった傑作『Beat Tape 2』のCDリリースが決定!
元々は2015年にミックステープとして発表された本作には、『Geography』にも参加している盟友ロイル・カーナーをはじめ、アルファ・ミスト、ジョーダン・ラカイ、カーモディ、アレクサ・ハーレイなど俊英たちが多く参加している。
J・ディラからの大きな影響を感じさせるヨレたビートにクラッピーなスネアと並走するのは、ネオクラシックソウル直系のエレピのコードやファンキーなベースライン、そして何と言ってもトムのトレードマークであるスムースなギターの調べだ。
タイトル通りビートに重きを置いた今作では、自らのアンニュイな歌声は抑え、その代わりとばかりに歌いまくるギターは、彼がその影響を公言するジョン・メイヤーや、ジョージ・ベンソンを想起させ、ほとんどの楽曲で重要なリフを刻み、ときに繊細でブルージーなソロで聞き手を彼の精神世界に誘う。
J・ディラ印のブーンバップ・ビートに盟友のロイル・カーナーのラップをフィーチャーした「Nightgowns」、ハスキーなヴォイスがニュークラシックソウルの質感を持ち込むジョーダン・ラカイとの「Wake Up This Day」、2014年にはデュエットEPも制作したカーモディとのアップリフティングな「Wander With Me」、他にもアレクサ・ハーレイやサム・ウィリスといった数々のヴォーカリストたちをフィーチャー、耽美的なピアノが印象的な「Hark」では、イーストロンドンの新鋭プロデューサー、アルファ・ミストとコラボしている。
全編にわたって支配的なのは上質なソウルフルネスで、J・ディラ直系のビートを基盤にしつつも、練りこまれたコード進行やギター中心の生楽器主導のダイナミックな曲展開と共に聞こえるのは、当時若干20歳だったとは思えない洗練された内省的なコンテンポラリーサウンド。その後大ブレイクを果たす彼が、すでに唯一無二の才能を発揮していたことがわるファン必携の傑作だ。