Cantus, Descant
Sarah Davachi
RELEASE: 2020.09.18
60~70年代のミニマル音楽、バロック音楽、スタジオ環境における実験から影響を受け、アナログ・シンセサイザー、ピアノ、電子オルガン、パイプ/リード・オルガン、ヴォーカル、テープ・サンプラー、管弦楽といった多彩な音色を用いた楽曲制作を行うカナダ出身のアーティスト、Sarah Davachi。
これまでに〈Superior Viaduct〉、〈Ba Da Bing!〉、〈Recital〉、〈Boomkat Editions〉といったレーベルからリリースを重ね、『Cantus, Descant』は自身のレーベル〈Late Mesic〉からは初のリリースとなる。
2017年の作品『All My Circles Run』ではPitchforkからBrian Enoの絶頂期を引き合いに出され、"溢れ出る事はない、意識的なものと無意識的なものの間のどこかで、紛れもなく存在しているようなアンビエンスのようなものだ。"と評されるなどメディアの間でも注目を集めつつある。
本作は、無常と終末についての17曲80分の2枚組アルバムとなり、ミニマルでメディテーショナルなオルガンのサウンドと、重なり合う繊細なハーモニーから構成されている。
また、収録曲にはアーティストにとって初となるヴォーカル曲も含まれ、自身にとって新たな境地を開いた作品となっている。中でも、ドローンサウンドに導かれ、幽玄な世界に引き込まれた後に儚いメロディと深みのある彼女の歌声が響きわたる「6. Midlands」から「7. Play the Ghost」の流れは必聴。